2017/05/08 06:30

~熊本の被災地訪問~

昨年のお話になりますが改めて投稿させていただきます。


2011.3.11 東日本大震災

TVや報道で知る、被災地の悲惨な現状。現地の人々の姿…。

自分に出来ることはないか…?

何かしたいけれど、その“何か”が見つからず、

行動することが出来ませんでした。

もどかしさを抱えたまま、月日だけが過ぎていきました。

 

それから5年―…。

2016.4.14 熊本地震

 

繰り返し報道される熊本の現状に、

「今度こそ、自分に出来ることを…!」と熊本行きを決断。

いざ、熊本行きが決まると、

自分に何ができるのか…

現地の人々は何を求めているのか…

様々な思いが交錯しました。

そして自分にしか出来ないことはなにか…と考えた末、

珈琲で笑顔と元気を届ける

それこそ、今の自分に出来ることだという答えに行きつきました。

 

被災地でのボランティアについて、応援してくれる人もいれば、

なかには否定的な考えの人もいました。

賛否両論あって当然。

悩むこともありましたが、

被災地の人々のために…と募金してくれた多くの友人や職場の仲間、

みんなのあたたかな思いが背中を押してくれました。

 

熊本へは車で12時間。

実際にボランティアをしたのは熊本県阿蘇郡西原村。

そこに着くまでに、倒壊した家屋、斜めに傾いた道、

目を覆いたくなるような光景が広がっていました。

ここで暮らす人々は、どんな思いでいるのだろう…。

悲しみ?不安?そんな思いばかりが頭をよぎりました。

 

けれど実際に西原村へ行くと、

「落ち込んでばかりいられない!!」

と前向きに復興へと歩んでいこうとする人々の姿がありました。

「珈琲でみんなを笑顔にしたい!元気を届けたい!」

と思っていたのが、

西原村の皆さんの姿に私の方が勇気づけられ、力をもらいました。

珈琲を淹れると、ほっとした表情を浮かべる方。笑顔になる方。

ここに来るまでに様々な葛藤がありましたが、

西原村の皆さんの「ありがとう」の言葉に、“来てよかったんだな…”と感じました。

 

震災からもう一年。

僕が被災地でおこなったことは、倒壊した家屋を直したことでも、斜めに傾いた道を修繕したことでもありません。

ただ、珈琲を淹れたこと―…。

それはほんの些細なことかもしれません。

けれど、珈琲を飲むひとときが、

人々にとってほっとした時間であったなら…。

そんなことを願う今日この頃です。